夫婦でお金に関して揉めたくない、相手に嫌われたくない、無駄遣いをやめさせたい、など様々な悩みがあると思いますが、お金に関する意思決定はお互いに納得できる状態になっているでしょうか。今回は夫婦でのお金に関する意思決定のコツについて触れてみます。
目次
家計管理の方法
家計担当が全体管理
夫婦のどちらかが家計管理を一手に引き受ける方法です。収入や支出、貯蓄を一人が管理することで、見落としが少なくなりますが、負担が偏る可能性があるため、担当を相談して決めることが重要です。
<私からのコメント☝️>どちらか一人が決定的にお金の管理が苦手ないし嫌い、というケースは早い段階で家計担当を設けるのが得策で、放置すると悪い方に引きずられることになりかねません。家族に遠慮は禁物です。一方、任せきりだと片方は何も状況が見えずに温度感に差が出ることもあります。(子どもにお金の心配をさせないように何も伝えない親、が典型例ですね。)せっかく二人いるのですから、役割分担をして、例えばもう一方には一年に一回家計の監査をしてもらう、などというのは一案でしょうか。
費目で役割分担
固定費(家賃、通信費など)と変動費(食費、日用品費など)に分けて、夫婦でそれぞれの費目を担当する方法です。収入の高い方が大きな費目を担当するなど、収入に応じた役割分担が可能です。固定費は定期収入のある側が担当する、変動費についてはお小遣い制を採用するなども考えられます。
<私からのコメント☝️>都度二人で分割するのは結構難しいので、費目毎に割り当てている家計は比較的見かけます。アンバランスは多少生まれるので、一年に一度などのタイミングで調整するように心がけるとよさそうです。
共通の銀行口座で管理
家計管理に必要なお金を共通の銀行口座に入れ、そこから支出や貯蓄を行う方法です。収入に応じて口座への入金割合を調整することで公平性を保てます。
<私からのコメント☝️>共通のお財布を一つ作る感じですね。香港だと共同名義口座が持てるのでやりやすいですが、日本だとちょっと面倒に感じる人が多そうです。最大のメリットは逆にお財布を全て共有していないことで一定のプライバシーが保てることです。大切な家族とはいえ、全ての時間とお金を家族に結びつける必要はありませんし、そうでないものもあって当然です。
お金の管理のコツ
ライフプランの共有
将来の目標や貯蓄の目的を夫婦で共有することが重要です。これにより、貯蓄や支出の計画を立てやすくなります。
<私からのコメント☝️>共通の目標があると協力して取り組めるのは間違いありませんが、ここでの目標や目的は、それぞれのものでも構いません。お互いにお互いの目標を達成するのに少しでも力になりたいと思うのではないでしょうか。ライフプランを共有してみると、パートナーの意外な視点に気づいたりするものです。話し合って決めた、という事実も責任を分担することに繋がります。
情報の共有
収入や支出の情報を夫婦で共有し、透明性を保つことが大切です。これにより、不信感を減らし、円滑な家計管理が可能になります。
<私からのコメント☝️>分からないことって分からないですよね。当然です。ひょっとしたら共有したくないこともあるのかもしれません。どの範囲での透明性を期待するのかは家庭によりけりですが、良い情報も悪い情報も透明であるほど家計管理は楽になります。色々口を出したいかもしれませんが、まずは共有されている事実、お互いに感謝してみるといいかもしれません。
柔軟な対応
昇給や出産などライフイベントに応じて、家計管理の方法を見直す柔軟性が求められます。これらの方法やコツを参考にしながら、夫婦で話し合い、納得のいく管理方法を選ぶことが大切です。
<私からのコメント☝️>ライフプランもそうですが、一度決めたことに向かって頑張るというのは大切なことであり、同時に定期的に見直すことが重要です。改まって時間をとることにもなるので、ライフイベントやライフスタイルの変化などきっかけがあった方がいいかもしれませんね。
お金の意思決定のコツ
話し合って決める
上段までの話は主には夫婦しか登場しませんが、実際には家計管理を踏まえて様々な意思決定をする場面があります。そのときに大事になってくるのは上段までの状況です。
話し合って決める、と答える夫婦はそれなりにいますが、話し合うこと(他方に黙ってやらないこと)を目的にしてしまっており、家計に必要な意思決定なのかどうかについての検証が足りていないケースが散見されます。家計の状況をそれぞれが適切に把握できていれば、自然と意思決定は同じ結論に達するとも考えられます。
他方に相談する、という姿勢を見せるのは関係性にとって重要ですが、家計にとって必要な意思決定をする、という本来の目的も見落とさないようにしましょう。
どちらかが決める
片方の意思決定に委ねられることはとても素晴らしいことです。そしてそれがお金に関する判断がより賢くできる側によって行われるのであれば、パートナーも安心して過ごすことができます。
ただ、大きな意思決定ほど誰かに任せたい、なぜなら責任が重いから、という人もいます。こう思うのであれば、なおのこと是非一緒に意思決定をしてみてください。一人だと意思決定できないことも、二人ならできる、それはきっと素敵なことです。
まとめ
お互い尊重しあっている二人でも、他人である以上、何らかの価値観の相違は必ずあるものです。
金銭感覚は近い方がいい、といってパートナーを選ぶ人もいますが、それもお金に関する一部の話にすぎませんし、もっと別のところに共通点を見出した人の方が多いでしょう。お金に関する意識の擦り合わせは難しく、そして揉めやすいポイントでもあります。上手く夫婦でお金に関して意思決定する方法を見つけ出すとよいでしょう。