最近クライアントとお話しする中でよく思うのは、「老後に必要なお金」について考えたとき、人によっては資産額で見る方が実感があるというケースもあれば、収入で見る方が頭にすっと入っているというケースもある、ということです。

少し前に老後2,000万円問題がありましたが、そもそも、老後に必要なお金をどのように定義するのがよいのでしょうか。

リタイヤするためには資産か収入が必要

考えてみれば当たり前ですが、何のために働いているかというと、日々の生活費のやりくりをするためです。

したがって、リタイヤするためにはそのやりくりの算段がついていなければなりません。現役時代に無職だと困るのと何ら変わりはありません。

問題は、年齢によるリタイヤメントの後は、働きたくても働けない、ということであり、誰しもが資産か収入を確保する必要がある、という点です。シンプルに年金生活に突入する人もいるでしょう。これは収入が確保できている状態です。もちろん足りない部分は貯蓄を取り崩さなければなりません。

理論上は、老後の総支出をこなせるだけの資産額があれば構いません。あるいは老後の毎年の支出をカバーできるだけの収入があれば構いません。つまり、ストックかフローのいずれかをクリアしておく必要があるわけです。

年間支出が500万円だとして、60歳から40年間だと2億円が必要です。あるいは年間収入500万円があれば問題ありません。

この支出水準が高いか低いかは人によると思いますが、2億円を準備することを目指している状態の人を目にすることはあまり多くありません。本当に足りているのでしょうか。

数字は確認しておくだけでよい

単純な計算をしましたが、実際もそんなに複雑なわけではありません。でも、いつの間にかボヤッとしているのは数字の部分ではないでしょうか。老後の蓄えをしているはずなのに、時間が経って思っていたのと違う結果になっている人だっています。それは数字の確認が疎かになっているからです。

いや、もちろん精一杯貯蓄をしているのでこれ以上は、、という人もいると思いますが、そういうことではなくて、単純に数字を意識しておくことが重要なのです。

老後にいくら必要で、今は自分はこの位置にいる、と。

だって最後は数合わせなのですから。

キャッシュフローの方が効果的な人も

自分が一財を築く、ということに関して頓着しない人は多いでしょう。

そういう人には、今の収入を代替する収入について考えるというのは効果的です。年間収入が1,000万円なのであれば、それと同じだけの収入が労働以外で得られるのであれば、すなわちリタイヤは可能であることを意味します。

もちろん全てでなくて構いませんが、ここも同じく数字の問題であり、100万円、200万円と増えていくことが理想的です。例えば、年金でいくらもらえるのかを確認するだけでも、その積み上がりを感じることはできるでしょう。

老後に向けて、どのように収入を構築するか考えればいいわけです。それは不動産投資などでもいいですし、じぶん年金づくりでも構いません。しっくりくるものを選べばいいだけです。

収入と支出を把握する

老後にどんな支出をしているかイメージしづらいという人はいると思います。この場合は今そもそも自分がどのような収入と支出に基づいて生活をしているのか把握するところからスタートしましょう。

不思議なもので、お金の出入りをはっきりと認識している人はそれほど多くないのです。家計簿のように物凄く細かいところを見始めると疲れてしまう人もいるので、ざっくりと年間ベースくらいで大きな項目を認識するところからで構いません。その中で、その年だけだった支出もあれば、今後もずっとかかっていくであろう支出もあることに気づくでしょう。

数字を把握することもそうですが、今のご自身のお金の使い方を整理するのも大事です。どこの銀行をどのくらいの期間使っているのか、クレジットカードはどのような利用がされているか、口座引き落とししているものは何か、などいつの間にか忘れていることって意外とあるものです。

十分な金額を知る

何かのために働いている人はいます。それが何かは人によって違うと思いますが、もしお金が足りない、と思って働いているのであればひょっとしたら既にお金は足りている状態になっているかもしれない、ということも考えてみてください。65歳まで働く、という年齢的な意思決定をすること自体は否定されませんが、数字を確認したときに、もっと早くリタイヤすることが選択肢に出てくるかもしれません。

あるいは仕事を辞めなくたって、やりたい仕事をやって、少しばかりの収入を得ることの方が実は充実度を高めてくれるかもしれません。

ただ、自由を追い求めるばかりにお金がついてこない状態は後々危険なので、ご自身にとってあとどのくらいのことが必要なのか、を知っておくことが重要です。

ご自身で数字を追いかけるのは苦手、と思う人は是非お声掛けくださいね。

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