中国工商銀行(ICBC)は中国人民銀行の一般業務を引き継いでできた、中国四大国有銀行の一つである。時価総額にして世界最大の銀行。
目次
サマリ
中国工商銀行(ICBC)は1984年に設立された、中国北京に本店を置く、国有銀行であり、中国人民銀行が兼ねていた一般業務を引き継いだものである。現在は時価総額にして世界最大の銀行であり、中国四大商業銀行の一角を占める。
2006年には香港証券取引所と上海証券取引所に上場をし、史上最大の株式公開として話題になった。なお、2012年には大株主であった、ゴールドマン・サックスの持分をシンガポールのテマセクが買い取っている。
中国工商銀行は中国政府の掲げるCO2排出削減とも呼応する形で、2017年には「一帯一路グリーンボンド」の初の発行を行うなど、グリーンファイナンス分野においてリーダー的存在となるべく、積極的に取り組んでいる。
特徴
筆頭株主:Central Huijin Investment (中央匯金投資)約35%
同銘柄の筆頭株主は中国国務院配下にある中央匯金投資である。
配当利回り:4 – 5%
外部格付け: S&P A / Moody’s A1 (2021年7月時点)
株価推移
TradingView提供チャート 1398 ICBC
最近のトピック
デジタル人民元の導入にあたってはAlipayなどのサービスとの両立がなされるとの見方がある一方、中国工商銀行によるデジタル人民元ウォレットも一部公開されており、今後の普及動向において、中国最大国有銀の果たす役割は注目される。
中国の不良債権受け皿会社であった中国華融資産の信用不安問題について、中国政府からの依頼を受け、中国工商銀行はシンガポールでの債券償還に合わせて資金支援したことが報じられている。
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*本稿の内容はあくまで個人的見解であり、所属組織とは無関係です。また、当該銘柄の売買を推奨するものではありません。