お金に関することを相談するのにファイナンシャルプランナーを利用する人が増えてきています。

しかし、海外で適切なファイナンシャルプランニングを提供している人は決して多くありません。どのようなFPに出会うべきなのか、香港でのファイナンシャルプランナー相談で注意すべき5つの事項を解説してみます。

香港でのFP相談、注意すべきこと

FPのタイプを理解する

保険代理店在籍FP

生命保険会社や保険代理店の営業員がファイナンシャルプランナーを名乗っているケースは少なくありません。保険商品を販売するにあたって、顧客の幅広い相談に応えるためです。保険の相談をしに行った結果、その人がファイナンシャルプランナーだったということもあるでしょう。香港の保険業界は非常に大きいのでこのタイプが一番多いかもしれません。

銀行在籍FP

銀行の窓口販売員は多様なスキルを求められるため、ファイナンシャルプランナーとしての勉強をしている人も少なくありません。ただ、やはり銀行員は基本的には窓口にいかないと会えない存在ではありますし、銀行の窓口で長い時間プライベートに関するおしゃべり、というのもあまり見られる光景ではありません。香港の銀行では保険も販売されているので、キャリアを聞いてみると、意外と保険会社出身の人が多いかもしれませんね。

士業兼務型FP

税理士や公認会計士は個人の顧客に接することも多く、税務・会計という得意分野から派生してFP業務を請け負っていることもあります。税務・会計を軸にしたサービスであることは間違いありません。香港の場合、企業向けのサービスを提供する税理士や公認会計士が多いので、日系で香港でFP業務を行うところはあまりないとは思います。

独立系FP

独立系FPの場合、ファイナンシャルプランニングは顧客の依頼に基づいて行いますから、ファイナンシャルプランニングというサービスを受けたい場合はこのチャネルが一番良いかもしれません。客観的な意見をもらった上で、保険や投資の相談をすることができればいいですね。独立系ファイナンシャルアドバイザーという職業も香港では一般的ですが、どちらかといえばFP業務というよりは保険代理店業務を行なっている印象が強いです。

以上のようにファイナンシャルプランナーにも軸足があり、それゆえにFPのタイプを理解することは大切です。どれが良い悪いということではなく、単純に微妙な差が生まれていることに意識を向ける必要があるのです。

料金体系を確認する

ファイナンシャルプランナーがどのようなサービスを提供しているのか、よく分からないという人もいると思います。友人の紹介やあるいは相談会などで知り合って何か相談してみようと思った場合でも、料金体系について確認する癖はつけておきましょう。

大別すると、保険代理店や銀行などに在籍するFPは(その後金融商品などの勧誘を行うことを前提にしているので)無料で相談に応じてくれることが多く、士業や独立系のFPは有料の相談としているケースが多いようです。1時間○万円といったタイムチャージや、1件△万円といった請負型の料金体系が想定されます。

相談のゴールを明確にする

ファイナンシャルプランニングを通じて何を解決したいのか、を明確にすることは大切です。もちろん途中で変わることはあるかもしれませんが、ゴールがなければそれに向かって進むこともできません。また、現状を正しく把握することはゴールへの道筋を立てる上でも非常に重要です。お互いに満足のいく結果を得るために、相談内容を曖昧にしすぎず、何が解決の糸口になるか、当てをつけた上で、ファイナンシャルプランニングに取り組みましょう。そうすれば相談時間が短く、そして今後の意思決定にも活かせるような明快な回答が得られます。

金融商品の話を先にしない

ファイナンシャルプランニングの過程において金融商品について具体的に話す必要性はありません。なぜなら、ファイナンシャルプランニングの結果、何かお金に関して取り組むべきことがあるかは自ずと見えてくるからです。

ファイナンシャルプランニングの最中は常にフォーカスを自分や家族のこと、ライフスタイルにおき、世の中でどんなサービスが受けられるかなどに無理に合わせにいかないことが肝要です。金融サービスの利用を前提にした相談はバイアスがかかりやすい面もあることは知っておくべきでしょう。

良いFPに出会うのは難しい

良いFPとはどのようなFPなのか、これは人によって感じ方が様々です。FPに相談にいってもファイナンシャルプランニングをしない、というケースもあり、あとで振り返って「あれ?」となります。

ある人にとっては良いFPで、またある人にとってはそうでもないFPになりがちなのがFP業界でもあります。しかしながら、良いFPに出会うことができれば付き合いは長くなることが多いので、様々なことを話し、信頼がおけるかどうかを判断するのは大事でしょう。

会話の内容に注目する

そうは言っても名刺以外でFPのタイプは見分けることが可能なのでしょうか。一番のカギは会話の内容にあります。

もし訪ねて行って「本日はどのような商品をお求めでしょうか」と聞かれたならば、そのFPにはそういう顧客がよく来るのでしょう。セミナーで「このような商品がオススメです」と言っている場合も同じです。そのFPさんは”商品を売る”ことをメインにやってらっしゃることを意味しています。もちろん良い悪いではありません。税理士さんに税金の相談に行ったら、保険の購入を勧められた、なんて言うのもよく聞きますね。

あるいは「あなたにとってベストな提案をします」と初めましてからの小一時間の中で言われたときです。もちろん商談ですから、その後どのようなお付き合いが期待できるのかは知っておくべきですが、たった一時間で“あなたのことがよく分かった”というのはまずないことです。ましてその一時間がFPサービスについての説明に使われたのであれば、分かりっこありません。

会話の中で選択肢をいくつか提示されることはありますよね。これは人間の心理において非常に重要で、何もないところから考えるより、与えられた選択肢の中から一つを選ぶ、ということをやってしまいがちなのです。でもそもそもその選択肢全てが的外れである可能性もありますし、そもそもなぜオススメが3つもあって、そして“なぜあなたが選んでいるのか”です。場合によっては高めの予算を提示され、「いや、ちょっと減額して欲しいです。」などとさも”自分の意思”であることを強要される場合だってあります。主体的に考えることは重要ですが、人間の心理とは実やあやふやなものなのです。そんなあやふやなものにしたがって意思決定をしてしまうのは避けたいですね。

初めてのファイナンシャルプランナーの利用にあたって

海外に来ると自分で何かを解決しなければならない局面に多数出会います。コミュニティの広がりも限界があるので、相談したいと思ってもなかなか適切な人に出会えないからですね。

家族が他の国に留学してそのまま就職する、自分たちがさらに他の国に移住して老後を過ごす、など海外にいると様々な選択肢を思い描くものです。

人生の決断をより根拠のある、しっかりとしたものにするために、また様々な不安を解消するために、是非一度ファイナンシャルプランナーと話をしてみてはいかがでしょうか。

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