ブログ読者の多くも、情報やあるいは何か疑問に対する答えを求めています。さらには、お問い合わせをしてきた人の中でも散見される、“情報だけ欲しい”というタイプの投資家について、アドバイザーとしての本音のところを少しだけお話してみたいと思います。

投資家は情報が必要

そもそも論として、投資をするにあたっては情報が命です。したがって、投資家にとっては情報が必要なので、どんなときでもこの点を脇に置くことがあってはいけません。

もちろん、単に人から勧められたとか、あるいは話が少し難しくて諦めたくなるときがあるかもしれませんが、「分からない」ことがあればなくなるまで調べる、あるいは聞くという姿勢は重要です。

もちろん、投資案件の中には情報開示を限定しているものや、聞かれても答えようのないものもあります。アドバイザーですら知り得ない情報だってあります。

とことん向き合った結果、「分からない」部分をリスクとして本人が許容できるのかどうか、というのが最終的な投資判断に関わってくるものと思います。

情報収集においては、インターネットの情報はもちろん、正規の業者に連絡をするなどして、断片的な情報を紡ぎ合わせて真実に辿り着く、これを一般的に言う“モザイク理論”の一種であると考えるのは自然でしょう。

投資家には情報が不必要

一方で、その投資家はなぜそんなに一生懸命になってその情報を求めているのか不思議になることもあります。難しげな投資をしなくても欲しいリターンが手に入る、あるいは難しげなことをするからこそ結局何も手に入らずに終わってしまう、そんな光景をよく見ます。

本来、投資商品の選別というのはプロがやる仕事です。医者が患者に薬を処方するのと同じです。もちろん、薬局で自分の好きな薬を買えないわけではありませんが、自分の好きな薬を買ったからといって病が治るとは限りませんよね。

本当は投資家が欲しているのは情報そのものではなくアドバイスだったりします。でもそのアドバイスをするためにはあなたの情報が必要です。つまり、投資を通じて何を達成したいのか、これは残念ながらあなたしか答えを持っていません。頭が痛い人が、お腹を押さえていては誤解を与えるだけです。

情報だけ欲しいという投資家に対して冷ややかに対応すべきか

それでも、明らかに情報が欲しいだけだ、という問い合わせは確かにあり、この話をすると、あまりいい顔をしないアドバイザーは世の中にはたくさんいるのではないかと思います。私自身も商売なので、お客様になっていただけるのかどうかは、それはそれは大事な要素です。これ自体を否定するつもりはありません。

ただ、情報だけ欲しいという投資家に冷ややかに対応すべきか、というと私自身はそう思っていません。もちろん、悪質だったら嫌ですけども(笑)。投資家自身がもやもやした結果、誰か親切な人が答えてくれないかな、みたいなときってあるじゃないですか。これは同業の方だったとしても同じです。実際、シンガポールのプライベートバンカーの方や、あるいは香港で資産運用会社をやっていこうとしている方から、お問い合わせをいただいたこともあります。

上述のとおり情報を集めるフェーズは投資家には必ずあります。例えば、ご自身のスタンスが決まっていて、それに見合う商品を探しているフェーズと、ただ資産運用に興味を持ちはじめてとりあえず誰かに聞いてみようと思うフェーズでは情報の集め方にも少し違いがありますよね。

資産運用に対する理解度も人によって異なっていますから、情報を聞かれたとして、減るものでもないですし、慎重にではありますがお答えします。ただし、きちんと面談ができていないと、投資家自身の考え方やリスク許容度なども分からないので誤解を生む可能性は高いとは思っています。

それに面談したとして小一時間で分かることはお互いにさほど多くはないかもしれません。赤の他人なわけですし、情報の精度ってそんなものなんですよ。「ちょっと聞いてみよう」ほど実は怖い行為です。

良い話があれば仕事を依頼したいというポーズをする必要はあるか

私のアドバイスは有料ですから、良い話があれば仕事をお願いしたいというポーズを無理矢理とってこられることもありますよね。もちろん、良い話があれば仕事をお願いしたいというのが本音のこともあると思います。これも赤の他人なのですから、いきなり信用せよというのも変な話です。お値段次第かもしれませんよね。

もちろん、聞いてみれば投資家自身にとって考えの及ばない内容がひょっとしたら出てくるかもしれませんから、少しだけ前向きな姿勢を見せることは決して悪いことではないと思います。

ただ、こちらから何か「良い話」をと思って話をしたときは是非フィードバックをいただけたら幸いです。良縁になるにせよならないにせよ、そこを起点として次のコミュニケーションはできます。

アドバイザーと向き合うことでしか良質な情報は得られない

アドバイザーは恐らく投資家とはまた違った観点の情報を持っています。もちろん、人によって得意分野や不得意な分野が存在しますが。海外投資に関するトラブルだったり、他社の情報だったりですね。あるいは海外生活の苦労話だったりするかもしれません。

ロボットではなく人間なので、様々なことを考えてアドバイザーとして働いていますから、きちんと向き合ってみてはじめて出てくる情報というのはそれなりにあるのではないかと思います。本来欲しい情報をもっと具体的にイメージすることもできるでしょうし。

情報だけ欲しかった、という投資家は恐らくアドバイザーと向き合わなかったので、引き出せた情報が少ないのではないかとよく思います。もちろん、「それだけ分かれば大丈夫です」みたいなケースはあるとは思いますが、少しもったいないような気もしますね。

まぁ話してみたらせっせとセールストークばかり受けたというパターンも少なからずあるでしょうから、結局はヒトの問題なのかもしれませんけどね。

以上、情報だけ欲しいという投資家に対する私の本音でした。

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