中国銀行(バンク・オブ・チャイナ)は香港でも有数の商業銀行であり、香港ドル紙幣も発行。香港での人民元決済銀行の役割もあり中国本土との橋渡しを行う。
目次
サマリ
中国銀行(バンク・オブ・チャイナ)は正式には中国銀行(香港)有限公司(Bank of China(Hong Kong)Limited)であり、香港でも有数の商業銀行。もとは中国銀行の香港法人だった12の系列子会社と2001年に合併しており、母体行である本土の中国銀行とは法的には別組織である。ただし、経営面では深い連携関係もある。さらに厳密には、中国銀行(香港)有限公司は中国銀行(香港)控股公司(BOC(Hong Kong)Holdings Limited)の100%子会社であり、持株会社が2002年に香港証券取引所に上場している。
業務のメインは、預金及び融資の伝統的銀行業務であるが、消費者金融やプライベートバンキング、保険の提供など、幅広いサービスラインナップを持つ。
2003年に香港金融管理局と中国人民銀行の覚書により、中国本土住民が香港で銀聯やクレジットカードを利用できるようになり、人民元の香港での決済銀行として中国銀行が選ばれた。そのため中国人民銀行の香港における総代理人という側面も持つ。
また、香港ドル紙幣の発行金融機関のうちの一つであり、1994年には中国銀行香港分行として、2003年からは中国銀行(香港)として紙幣発行を行っている。
特徴
筆頭株主:中国銀行 約66%
同銘柄は引き続き、中国銀行(本土)が筆頭株主であり、さらに本土中銀の筆頭株主は中央匯金投資(持分64%)は中国政府が100%を出資する投資持株会社であり、したがって中銀香港は間接的に中国政府の影響下にある。
配当利回り:4−8%程度
外部格付け:S&P A+ / ムーディーズ Aa3 / フィッチ A(2021年11月時点)
株価推移
TradingView提供チャート 2388 BOC HONG KONG
最近のトピック
中国政府の示した大湾区(グレーターベイエリア)構想の一環として、香港市民が中国本土の銀行口座を開くパイロットプログラムが始動したが、その際の先駆者として中国銀行(香港)が選ばれた。パイロットプログラムを無事に終え、他行も同様のサービスを展開できることになっており、中国本土と香港の間での資金移動もより円滑に行われるようになることが想定されている。
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*本稿の内容はあくまで個人的見解であり、所属組織とは無関係です。また、当該銘柄の売買を推奨するものではありません。