招商銀行（CMB）は深圳市に本社を置く、中国で初の株式会社商業銀行。個人金融サービスに注力し、30年で全国レベルのリテール銀行へ成長。
目次
サマリ
招商銀行（CMB）は1987年に設立された中国で初の株式会社商業銀行である。深圳市に本社を置き、中国金融最大手の「八行五保」の一角をなす。
設立より、個人金融サービスに注力してきた結果、全国レベルでのリテール銀行へと大きく成長を遂げた。自己資本比率（ROE）が６大国有銀行のいずれよりも高く、伝統的な預貸業務から多角化し、運用資産残高（AUM）を築くことに成功した。
国際クレジットカード事業に力を入れており、日本の漫画やアニメキャラクターを用いたカードも多数発行している。2003年にはJCB、サンリオと提携し、ハローキティを始めとする人気キャラクターのクレジットカード会員の募集を開始した。また、ANAと提携してマイレージクラブ会員向けに2006年からANA CARDを提供していたが、2018年1月にはサービスを終了している。
2015年にはATMからの預金引き出しに中国国内で初めて顔認証を導入した。
2017年からはフィンテック銀行を目指しており、モバイルアプリ「招商銀行APP」で他行の口座情報も一括管理できるようにしたほか、ウェルスマネジメント分野では2016年には資産運用ロボアドバイザー「摩羯智投」を導入するなど、先駆的な取り組みが目立つ。
特徴
筆頭株主：China State-Owned Assets Supervision & Admn Commission（SASAC） 約40％
同銘柄の筆頭株主はSASAC（国有資産監督管理委員会）である。
配当利回り：約3 – 4%
外部格付け： Moody’s A3 ／ フィッチ A+（2021年12月時点）
株価推移
TradingView提供チャート 3968 CMB
最近のトピック
2021年3月に招商銀行は「ビッグ・ウェルスマネジメント戦略構想」を発表している。その中では金融商品の代理販売拡大に向け、理財子会社へのJPモルガンによる出資を受け入れ、また公募ファンドによる投資一任運用サービスの試行実験も行っている。
ニュースピックアップ
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*本稿の内容はあくまで個人的見解であり、所属組織とは無関係です。また、当該銘柄の売買を推奨するものではありません。