若い人を中心に投資に対する関心が高まっているようですが、何から始めるのがよいか分からない、知識や経験がない初心者であることが不安、という声もよく聞きます。投資のスタートラインに立つ際に、押さえておきたいポイントをまとめてみます。

少額投資

投資初心者にも様々な状況が考えられ、収入の一部をコツコツを積み立てていきたい人や、これまで投資に興味がなくて、預貯金が大きく積み上がってしまった人がいます。前者の場合は少額投資になりますし、これから先時間をかけてじっくり投資資産を伸ばすことができます。注意したいのは、少額でも長期となると結果的に大きな金額が動きます。長期契約をすべきなのかはよく考えてみるとよいです。

後者の貯まったお金に残された時間がどのくらいあるのかは一つのポイントです。また、インフレにも晒されやすいので何がしか全体に対処が必要なことも事実です。リスクの高い投資は少額で始め、それ以外はリスクの低い投資に抑える、という色分けをしてもよいかもしれません。何が少額であるべきなのか考えてみましょう。

分散投資

わざわざ重い腰を上げて投資をしようとするとき、期待値はリターンに向かいがちです。目線を持って投資対象を探すこと自体は悪いことではありませんが、まずは預貯金と別の財布を持つことに慣れる必要があり、まずは投資のお財布の中身が預貯金に近い方が安心はできるでしょう。預貯金に近い投資とは何か、その上で投資をやっているという学びに繋がるものは何か、を考えるところからスタートしてみてはどうでしょうか。例えばバランス型投資信託や、インデックスETFなども一つの方法です。分散を意識すると必然的にリスクの高い投資対象は外れてきます。集中投資を行なって価値変動の大きいものはランキングなどで一時的に上位にいたりしますが、いずれはいなくなる傾向があります。何が分散であるべきなのか考えてみましょう。

短期投資

え?中長期投資じゃないの?と思われるかもしれませんが、今まで何もやってこなかったのにいきなり中長期に腰を据える、というのはハードルを感じる人だっています。これは短期で売買を繰り返すという意味ではなく、短期でも一旦の成果が見えるものに投資をすると成功体験に繋がるという意味です。例えば定期預金や満期1年以内の債券なども一つの方法です。投資期間を短く設定すると必然的にリスクの高い投資対象は外さざるを得ません。そこで高いリターンを得ようとすると無理をしないといけない面があることに気付くからですね。預貯金はいわば超短期投資=ローリターンであったわけですから。もちろん長期的な視野で投資を行うことができるならそれによって避けられるリスク、得られるリターンもあるでしょう。でも長期でやってしまうと後から軌道修正しづらいものもあります。投資には様々なところで時間軸が登場します。何が短期であるべきなのか考えてみましょう。

注意点

周りがやって上手くいっているからといって、投資に絶対はないので、ご自身の状況に照らして考える必要があります。そのときにまず大事なのは、投資は余剰資金で行うことです。余剰資金というのは、万が一損失が出てしまっても、生活にもライフプランにも影響が出ない範囲、あるいは日常的にその資金に手をつける必要性を感じない範囲になります。もちろん予期していない大きな出費はあるかもしれませんが、病気や怪我、失業などですら、それが起きた瞬間に投資をやめないといけないと思うのであれば、余剰資金とは呼べないかもしれません。

まとめ

投資初心者の中には、まずは情報収集から、という人もいると思います。最低限必要な知識をがあるのも事実ですが、そこから一気に飛躍して最適な答え=最もリターンが高い方法を見つけようとする人もいます。そしてそれが見つからずに挫折しています。そういうときは、他人の真似事ではなく、ご自身にとって最初の一歩を踏み出すのに大事なことは何かを洗い出してみるとよいでしょう。案外、投資で失敗すること以外に、面倒くさいなぁと思っていることや、いつ何をしたらいいのか分からないといったことの方が気になっている人は多いです。

また、何に投資をすべきか、という観点に一生懸命時間をかける人はいますが、これは投資をする人の年齢や資金の性質、投資の考え方、投資の目的など複合的な要素によって変わってきますから、非常に難易度が高いと感じるものであるのは確かです。モノの本ですら網羅的にカバーしていません。

最初は誰しも大変な思いをするものの、やってみれば苦にならない人、あるいは続けていくことすら苦労する人だっています。早く始めれば良かった、続けていれば良かった、そう答える人が多いのも事実。その時々に後押しをしてくれる人が必要であればアドバイザーを頼る方法だってあるのです。また、余剰資金として明確に貯めるのではなく、月々の出費の一つとして投資資金が出ていく方が上手く行く気がするという人は、適切に行われていることをチェックするためにアドバイザーが必要でしょう。

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