2023年は私にとってようやく訪れた「日常の香港」だったような気もします。

年末年始をゆっくり過ごしたので、少し遅くなりましたが、一年の振り返りをさせていただきます。

課題の達成度合い

コロナの制約がなくなった2023年、想像していた通り、非常に仕事に取り組みやすい環境となりました。金融環境そのものは不透明感強く嫌気した人も多かったかもしれませんが、そこはアドバイザーの力量の発揮のしどころでした。辛抱強く取り組んでいただいた方々に私からも感謝です。

残念ながら中国本土も含めて景気のV字回復は印象としては残りませんでした。また、円安の進行により、香港へ気軽に旅行するという人も過去に比べると少なかったのかもしれません。

これまでリモートでしかお話しできてなかったクライアントの方々とはできるだけ会う機会を設けさせていただきました。会わないことには何もできないというのではありませんが、一度でも会ったことがあるのか、はいざとなったときにお互いに支えになります。

また、香港に来てもう4年が過ぎましたので、一定数の日本人の方々とは知り合いになることができている一方で、香港狭しといえどまだまだな面はありますし、同時期に香港に来た方々が帰任する頃でもあります。私は香港に根を張ってやっていくのでこれからも見送りが増えることでしょう。同業界で働いていた人の引き際も見る機会がありました。これからの香港金融を盛り上げていくであろう人とも会っていかなければなりませんね。

様々な場所を訪問

香港での仕事の性質上、海外出張しなければならないこと、というのはほぼありません。特にリモートで話をすることも一般的になっているのもあります。ただ、やはり色々な場所を訪れるのが好き、というのは性分なのでしょう。2023年は主に日本国内に焦点を当て、福岡や大阪、京都、神奈川などに行ってみました。正直もっと色々行きたかったのですが、それなりに仕事もあったので席を空け続けるわけにもいきません。

渡航先では、香港から来ました(香港人という意味ではない)!と言う機会もそれなりにありますが、反応は千差万別。とりわけ面白かったのは、日本で街中華を食べに行ったら、たまたま隣に座っていた方が香港迷(香港ファン)で、コロナ前は定期的に香港に来ていたとのこと。ニュースでしか聞かない香港ではなく、現地在住の人が特に不安もなく香港で生活している、というのは貴重なアップデートだったようです。そんな出会いもあるのなら、少しお土産話くらい用意しないとな、と思いました。

その他、本当に久しぶりの海外旅行ということでタイのバンコクに行く機会がありました。昔の私をよく知る人は海外をずっと飛び回っている人という印象を持っていますが、最近の私しか知らない人は、ずっと香港にいる人、ですよね。2023年は海外旅行の予定はなかったのですが、あぁこれはリハビリをしておかないと重い腰が上がらないのだと気づいて、何も考えずに行ってみることにしたんです。不思議なもので今の仕事をしていると結構世界中に知り合いがいますが、皆さんがどういう視野で海外生活を送っているのかをみるのはファイナンシャルアドバイザーとしてとても興味があります。今後も香港はベースであり続ける予定ではいますが、さりとて香港は狭い地域ですから、もっと色んなところに足を運ばねば得られないものがありそうです。

香港生活のQOL

QOL(生活の質)に関して香港在住者は非常に悩んでいる、と思います。一番はやっぱり日本が安くて安全な場所に感じられるようになっていることでしょう。それは諸外国の人からしてもそうです。お金を使うとして、かつておまかせ寿司で満足した人も、今では日本にガッツリ旅行に行って絶品グルメに舌鼓です。確かに税金は安いけれど、日本語環境ではないし、ストレスもそれなり。ここ数年で、何のために香港にいるのか、を見直した人は多いでしょう。

よく聞かれますが、個人的には、海も山もあって、同時に金融都市である香港は仕事をする上では適していると思っています。日本にいると上記のような誘惑も多く、時計がゆっくり進むというか早く進むというか、とにかく集中しづらい感じがあるからです。同年代と絡む機会も少ないですが、これも同じで、逆にいえば幅広い年代の人に出会うメリットはあると思います。

サービスの浸透

私が何をしている人なのか?どう見えているのか?は人によって実際まちまちな面はあります。金融面のサポートといっても色々あるからですし、クライアントの方の知識や経験にもそれは依存しています。ただ、2023年は想定していた層から、想定していたご相談をいただくことが増えた、と感じました。これまでも情報発信はしてきましたが、そうはいっても小さな声でしたから、今後は大きなボイスとなって広がっていくところまで来ているのやもしれません。

投資環境でいうと2023年は非常に良好な年でしたので、株式もそうですが、社債やプライベートエクイティ/プライベートクレジットなども幅広くニーズがありました。扱うサービスが増えたのは、お付き合いの期間も長くなってきて、クライアントの方々としっかりお話しできるようになったから、というのもあると思います。もちろん新規でお付き合いのスタートした方も多く、これからどのように継続してサポートしていくべきかをより丁寧に考えていかなければなりません。

同じ人や同じ家族は世の中に二つとありません。だからこそ、それぞれを類型化することなくちゃんと向き合うには今後もそれなりに経験を積まねばなりません。

典型的なフィードバックとしては、「商品の売買というプレッシャーがないのがいい」「中長期的にお付き合いできる安心感がある」「将来が今までより明るく見えるようになった」などがあります。

なんだか当たり前のような気もしますが、この当たり前が今のこの業界にはないものなんですよね。難しい?儲からない?そんなことはないと私は思います。私も業界の変化を推進していきますが、何より妥協せずにその当たり前に辿り着くべきは顧客自身でもあります。5年先はもっと違っている、そう確信します。

2024年を見据える視野

仕事の性質上多くの部分は私という一人の人間のマンパワーの面がありますし、独立系ゆえにDIY=自分で設計組み立てしている面があります。顧客のプライバシーもあるので、組織化すればいいかというと良し悪しと考えます。ただ、私がいなくても困りません、という人は少ないと思います。それが二人三脚のパートナーであることの意味でもあります。

私の方は仕事のやり方によってはキャパシティの限界はどこかにあります。2023年はどちらかといえば駆け回っていたので、2024年はある程度取捨選択をしていくべき年なのか悩む部分はあります。でも、ご相談に来ていただくからには何らかの適切な手を差し伸べたい、とは思うわけです。これは今も昔も変わりません。

一つだけ注力する点を挙げるとしたら、「パーソナルCFO」であることを強化したいと思っています。会社の財務責任者をCFO(Chief Financial Officer)と呼ぶのはご存知ですよね。何をする人なのでしょうか。CEO、つまり会社のトップではないわけですが、この人が財務を見ているといないとでは会社がどう変わるのか。私の場合は、個人のクライアントになりますから、まさに個人のお金周りに関して背中を預けていただいて、本人には全力でやりたいことに取り組んでもらうことが理想です。

人として優れているなと感じる人、周囲から尊敬されている人、現在絶賛活躍中の人、ですら、お金の健康状態が良いとは限りません。いや、忙しかったり、周囲の目が気になるからこそ、お金の相談ができずにいてそれがいずれ悪化をするケースは少なくありません。そうなる前に真っ先に相談してもらえる人でありたいなと思います。パーソナルCFOという立ち位置、分かってもらえるか否か、チャレンジです。

さて、2024年は甲辰ということで昇龍の如く飛躍していきましょう。皆様も是非良い一年をお過ごしください。

神社の龍

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