中国石油化工 (シノペック)は中国の三大国有石油会社の一つ。上場や民営化の後もエネルギー国策上、重要な役割を果たすことが期待されている。

サマリ

中国石油化工 (シノペック)は1998年に設立された、中国国営石油会社。2001年の世界貿易機関(WTO)への加盟による国外石油メジャーとの競争に備え、中国国内の石油事業の再編を行ったことで、中国石油天然気集団公司 (CNPC)と中国石油化工集団公司(シノペック)へと生まれ変わったものである。香港で上場しているのは、厳密には中国石油化工集団公司の子会社にあたる、中国石油化工股份有限公司であり、香港以外にも、上海、ロンドン、ニューヨークで上場を果たしている。

中国では「三桶油」と呼ばれる、CNPC、シノペック、CNOOCの三大国有石油会社が今も圧倒的な地位を占めている。3社の上場や民営化にあたっては中国政府の強力な支持・支援があったとされ、中国国有企業改革のパイロットケースと位置付けられていた。

中国国内のエネルギー政策は政府の方針が大きく影響し、石炭から天然ガスへの燃料転換が行われてきたが、シェールガス生産ではアメリカに遠く及ばない。新型コロナウィルスにより、原油価格が大幅に下落、エネルギー需要も落ち込んだことから、経営面でも大きな逆風となったが、その後は精製マージンの上昇やパイプライン資産の分離を通じて四半期の過去最高益などを出している。

特徴

筆頭株主:China Petrochemical Corporation  約73%

同銘柄は引き続き、中国政府の元にある、China Petrochemical Corporationが筆頭株主を務める。厳密にはSinopec Corp.は直接56%を保有する他、HKSCC (Nominee) Limitedを通じて間接的に27%を保有する。

配当利回り:5−12%程度

外部格付け: S&P A+ / ムーディーズ A1 / フィッチ A+(2021年11月時点)

株価推移

TradingView提供チャート 386 SINOPEC CORP

最近のトピック

米中摩擦のなかで、中国の通信大手に続いて、石油大手も米上場廃止に追い込まれる、との見方もあったが、CNOOCのみに止まっており、米大統領の交代を受けて、今後の政策に変更がみられるかに注目が集まっている。

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*本稿の内容はあくまで個人的見解であり、所属組織とは無関係です。また、当該銘柄の売買を推奨するものではありません。

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