海底撈国際控股 (ハイディーラオ・インターナショナル)は火鍋レストランチェーンを運営。海外進出も果たすなか、従業員マネジメントやスマートレストランが特徴。

サマリ

海底撈国際控股 (ハイディーラオ・インターナショナル)は火鍋レストランチェーンを運営する、中国四川省簡陽市に設立された中国の企業である。海底撈(haidilao)のブランドは1994年に誕生し、新規出店を継続した結果、2020年6月末時点で935店舗を運営。中国本土内に限らず、シンガポール、米国、韓国、日本、カナダ、英国、マレーシア、ベトナム、インドネシア、オーストラリアにも展開する。その後も出店を急ピッチで進め、2020年12月末時点では1298店舗ともされる。

ハイディーラオへのスープ素材や調味料などの供給を行うYihai International Holdings Ltdは香港を拠点とし、2016年に香港上場を果たした。また、ハイディーラオ・インターナショナル自体も2018年、初めてのスマートレストランを北京に作るとともに、香港上場を果たしている。

ハイディーラオが他のレストランと異なる点としてよく指摘されるのは従業員マネジメントであると言われており、低い賃金や劣悪な労働環境が目立つ中国ケータリング事業の中でも、報酬やモチベーション向上のための仕組みを積極的に取り入れ、離職率が低く留まっており、結果的に顧客満足度にも繋がっているとされる。

2010年にはコーポレートカルチャー浸透のため、ハイディーラオカレッジを設立しており、“hard work can change the destiny and wisdom makes dream come true”のモットーのもと、様々なトレーニング機会を提供している。

特徴

筆頭株主:張 勇(Zhang Yong)  約60%

同銘柄は引き続き、創業者である張勇が務める。厳密には張勇個人で26%、張勇が最終的な支配者である、NP United Holding Ltd.で34%を保有する。

配当利回り:0.2%程度

外部格付け: S&P BBB / フィッチ BBB(2021年11月時点)

株価推移

TradingView提供チャート 6862 HAIDILAO

最近のトピック

香港ハンセン指数の構成銘柄の多様化のため、2021年3月15日には、ハイディーラオはハンセン指数入りを果たしている。

スマートレストランのアイデアは2018年の北京に始まったが、新型コロナウィルスの流行などを受けて加速し、2020年は既存店舗の改装や新店舗にて50店舗以上がスマートレストランとされた。ロボットが自動で具材をピックアップしたり、厨房から直接配膳したりする他、火鍋スープの味を自由にカスタマイズできる設備など、機械の導入が進む。

ニュースピックアップ

Haidilao slides on US$300 million stock placement plan following decision to shut one-fifth of hotpot restaurants

South China Morning Post

China’s Haidilao plans $302 mln share sale for credit facilities repayment

Reuters

Alibaba Health and Haidilao to join benchmark

The Standard

Hotpot chain Haidilao, controlled by Singapore’s richest couple, sees turnaround as China’s economy rebounds

South China Morning Post

*本稿の内容はあくまで個人的見解であり、所属組織とは無関係です。また、当該銘柄の売買を推奨するものではありません。

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