どんな人も週末に公園で遊ぶのを楽しみにしていた時代があるのではないだろうか。

ブランコに乗り、すべり台を滑り、砂場で城を作る。

年齢を経るにつれてそれらから離れ、ベンチに座ってコーヒーを飲みながら、子どもは無邪気だ、などと言い始める。いったいいつからそうなったのか。

最近の子どもはどうだろうか。かつてよりも多くの情報に触れ、最新の技術に触れ、多くのことを学んでそういった無邪気さから卒業する時期が早まっている気もしないではない。

同時に、全うな質問を大人に対してし始める。

良い子にしていれば寝ている間にサンタさんがプレゼントを置いてくれる、などといって誤魔化すようなことはいつまでもできないのだ。

黙って同じ会社で働き続ければ将来安泰だなどと考えていやしない。社会に出たばかりにも関わらず老後のことを既に心配し始めている人だっている。

そのように育ってきた彼らの、全うな質問とやらに答えてみよう。

長い投資期間を活かす

Q1.「若い世代、つまり20代で投資をして40年後の投資期間を経て最も魅力的な投資対象だと思う特定のセクターや企業についてどう思うか」

実にシンプルだ。だが、これに対する答えはない。

今の世の中にある企業の多くは数十年後にはおそらくいない。したがって、個別の株式銘柄で長期的に勝てるものを選ぶことは極めて難しい。

S&P500のトップ10を占める、いわゆる超優良株を時代毎に追いかけてみれば言わずと知れたことである。これもまたいつの間にか変わっていくのであって、ある日突然入れ替わるとは限らない。

確かにこれから先はテクノロジーの時代かもしれない。しかし、テクノロジー企業の中では淘汰があることは想定されるから、個別企業よりもナスダックの方がいいかもしれない。

しかし、そもそも40年後もまたテクノロジー一択であると言い切ることもできないから、株式市場全体を買うインデックスの方がいいかもしれない。ただ、そのインデックスを扱う投資信託も40年後にそのままの形であるかは分からない。

一つだけ言えることは、企業というのは全体として世の中を革新や改善し、利益を上げている主体だということである。

子どもにしてやれること

Q2.「自分の子どもに対して長期的により価値を提供できることはなんだろうか。数千万円という高い費用を払って必要以上に高価な私立大学に行かせることだろうか。あるいはその数千万円のうち多くをそのタイミングで子どもの老後のために投資に回し、子どもは必要十分な公立大学に行かせることだろうか。」

恐らくこの答えに対しては若い世代よりも、その年長者の方が賢明かもしれない。新婚のカップルが、盛大な結婚式を開くことをお金の無駄遣いと思うかどうかとよく似ている。

年長者としてできることは、それを無駄なことと言って叱ることでも、経験者として自分だったらそうしないと言ってやめさせることでもない。

若い世代は、そのときに何としてもやっておきたいことがある。当人らの意見を聞き、それぞれの選択のメリットとデメリットを提示することである。

将来に与える影響の違いを知った上で、当人らが決断をするならそれが全てだと言えよう。

返済と貯蓄の両立

Q3. 「大学を卒業して、無事立派な金融機関に就職することができたが、その過程では奨学金や教育ローンを抱えてしまった。果たしてこの負債を返すことに専念すべきか、あるいは今からでも投資を少しずつ始めた方がいいのだろうか。」

確かに、社会人としてのスタートが切れたとはいえ、負債を引きずっているのは心地よくないかもしれない。借りたものをしっかりと返すことも一つの重要な成長であり、その先に達成感は恐らくある。

一方で、早い段階で貯蓄の習慣を身に付けることも重要である。多くの人は年齢を経て余裕ができたら貯蓄をしようと思う、と答えるが、その余裕を作るまでには結構な邪魔が入ることが多い。

ただ、貯蓄の習慣がある人というのはそれを続けられるという自信にも繋がり、そして気づかぬ間にちりも積もっていることに気づくのである。

負債の返済か貯蓄かという選択は一見に対極にある。そこで本気で悩むのなら、思い切って半分ずつにしてみてはどうだろう。

なかなか資産が積み上がらないことにも悩むかもしれないが、ゆっくりとでも負債を返済しきったときに、資産の積み上がりのスピードが加速できることに対してプラスの感情を得ることはできると思う。

借入の是非

Q4. 「20代を一生懸命働いて、30歳になった。今ならローンを組まずとも家を買うだけの余力がある。金利が低い今は逆に借入をして家を買い、現金は投資に回した方がいいのだろうか。」

確かにこれは計算の問題かもしれない。住宅ローン金利が5%なのか1%なのかで話は違ってくるだろう。また、本人の借入に対する考え方と、適切に扱うことができるかにもよる。

ただ、一つ言えるのは、たとえ自宅が資産になるにしても、それによって現金の多くを失ってしまったら、それ以外のことに対する柔軟さは失う可能性があるということだ。不動産はすぐには売れないし、一部を売るというのもできない。

これもまた同じで、借入をするかしないかという2択は計算上はどちらかに極端に寄るかもしれないが、間をとって少しは借入をする、の方が中長期的にはよい心理状態をもたらすかもしれない。負債に対する扱いに慣れることもまた、大切なことである。

選択肢があることはよいことであり、どんな選択をしても正解とか間違いがあるわけではない。負債を絶対に抱えない、ということだって立派な決断ではある。

アドバイザー選び

Q5. 「若い世代が、ファイナンシャルアドバイザーを選ぶときに、どのような質問をぶつけるといいだろうか」

正解はないが、恐らくヒントはこんなところか。

  • もし私の経済環境がより困難な方向に向かったならばどのようなサポートが得られるか。
  • 私の達成したいことに対してどのようなサポートが得られるか。
  • もし私が人生の岐路に立ったならばどのような視点から意見がもらえるか。
  • 毎年どのくらいの頻度でコミュニケーションしていくのか。
  • あなたの顧客はどのようなことを価値に感じたと言っているか。

人口の多い層や、資産の多い層に対するサービスに重点が置かれやすいのは政治も金融サービスも変わらない。そんななかで自分の人生に引き付けてしっかりと考え、よいアドバイザーに出会うことを大事にしてもらいたい。いずれにしても利上げは多くのことを考えるいいきっかけにはなるだろう。金利は経済活動のベースなのだから。

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