今回は、ビジネスオーナーの方の人生計画において、最も比重の高いであろう事業計画、という側面に注目して、どのような事業計画を考えていくのが良いか、ということについてまとめてみたいと思います。事業計画をよく練ることで、ビジネスは円滑になり、そして正しいと思うことに注力することができます。

事業計画の中には、成功を示す指標を設定するだけでなく、戦略、運営モデル、ガバナンスやリスクの検討が含まれます。事業計画を定めることで、ビジネスそのものがどこに向かっているのかを評価し、行く末を選択することができるでしょう。

1 個人目標

あなた自身のビジネスに意味をもたらすために、自分自身の人生におけるゴールを特定する、あるいは設定することは重要です。これを「個人目標」としましょう。

個人目標は、尽きることのない、あなた自身の原動力そのものです。方向と目的に関する感度をもたらし、高いモチベーションを保つことに繋がります。

あなた自身のコアバリューや信念と整合的な人生を送ることは、事業における根幹をなすと言っても過言ではありません。

個人目標を持つ目的は、働くこと以上の意味を見出し、ただなんとなくではなく、意識をして自分の人生を歩むことにあります。個人目標を持つことで、あなたが人生を費やしてビジネスを支えるのではなく、あなた自身の人生をサポートするビジネスを築き上げることに繋がるわけです。

個人目標を持つことをスタート地点にすべき理由は、大量の事務作業や規制環境の変化などで時間を消費したとしても、ビジネスのことは昼夜を問わず考えなければなりません。微に入るにせよ細に入るにせよ、なぜビジネスを始めたのかという理由に立ち返ることは極めて重要です。

個人目標というのは、家族のために理想的な家を探し、15年で住宅ローンを返済することでも構いませんし、小学校から大学まで子供に良い教育を受けさせることでも構いません。50歳で早期退職をして、余生は海外旅行をして過ごす、というのもありでしょう。

2 戦略的到達地点

多くのビジネスオーナーは成功の形について定義をする時間をとっていませんから、どんなに一生懸命働いても成功した感覚を持てないのです。また、非現実的な形で成功を定義してしまい、目標を達成しないことが習わしとなってしまうことすらあります。

戦略的到達地点を持つ目的は、あなた自身とそして従業員が、あなたのビジョンに向かって事業を展開するためです。成功のビジョンは明確に書き起こされたものであることは大事であり、それは完了した時に事業がどのような状態であるのか、そして完成した時にどのようなパフォーマンスをもたらすのかが明文化されていることを意味します。「戦略的到達地点」というのは、事業の将来像を具体化したものだ、ということです。

戦略的到達地点は、様々な構成要素によって成り、事業ラインナップや顧客セグメント、サービス差別化や事業規模、卓越したマーケティングなどが挙げられます。これを定めることは、事業をなし得るために何が本当に必要なのか、どのようにしてそこへ到達するのか、そして、そうしたゴールが結果としてあなた自身や従業員の人生をどのように豊かにするのか、ということを明確にしてくれるでしょう。

3 戦略的重要指標

あらゆるシステムには、上手くいく、あるいは不備がある、などの状態を指す指標が存在すべきです。そして重要指標は、そのシステムの中でも最もクリティカルな要素に焦点を当てた指標です。

「戦略的重要指標」は、事業の各所がどの程度上手くいっているか、そして戦略的到達地点に向かって、どの程度進捗しているかを表します。指標を通じて、事業の進捗を数値化し、システム化し、そして目標値を設定します。つまり、事業の進捗を示すシグナルとなるわけです。

計測可能な指標であれば、現在のパフォーマンスと将来の結果を特定し、ギャップを示し、定期的に進捗を記録に残すことができます。

計測不可能な指標であれば、計測単位はなかったとしても“良い/悪い”を設定することで、同じく結果を特定し、ギャップを示し、定期的に進捗を記録に残すことができます。

4 事業行動計画

ビジネスオーナーの中には、例えば、専門領域の延長であるケースなど、ビジネスをビジネスとは思っていない人もいます。事業を運営することはしたがって、自由を生み出すというよりはただの苦痛になってしまうこともあります。

「事業行動計画」は戦略目標を実現するために、あなた自身や従業員がよく練られた設計図を持つことを意味します。戦略的重要指標を通じて明確にした結果を達成するために必要な行動について設計をします。

ビジネスオーナーとしての難題は、自分自身の時間と、事業に携わる全ての人の長期的なパフォーマンスをサポートするためのベストプラクティスを絶え間なく追求する時間のバランスを上手く取ることです。

事業行動計画を策定することは、ビジネスオーナーとしての役割、あるいはリーダーとしての役割を実践する最高の機会が提供されることに繋がります。

まとめ

戦略的到達地点が、目的地だとするならば、戦略的重要指標はそれに向かって進んでいることを示すマイルストーンであり、事業行動計画は、最善のルートを規定するロードマップである、と考えることができるでしょう。

私のような独立系のアドバイザーもまた、一人ひとりがしっかりとした事業計画を持っていますし、それゆえにビジネスオーナーのクライアントとも事業計画の話で盛り上がることがあります。あなたも事業計画を策定してみてはいかがでしょう。