たくさんお金を使っているように見えて貯蓄のない人、普段は質素倹約して見えるものの実は貯蓄の多い人。人それぞれですが、ご自身に貯蓄習慣があるか、どうやったら身に付けられるかは知っておくと良いでしょう。

「貯める」が腑に落ちていない

お金を貯めるのと使うのはどちらが幸せを感じるかというと恐らく多くの人は使う方ではないでしょうか。

もちろん通帳の残高が増えていくのを楽しむ人はいますが、なぜそれが嬉しいかというと将来使うことを考えているからでもあります。貯蓄習慣がない人は逆に言えば消費習慣がある、とも言えます。(無駄遣いしているという話ではなくて)いくらまでなら使っていいかは何となく分かっているわけです。

でも「貯める」ことに関しては腑に落ちていないので、いくら貯めたらいいかは分かっていません。そうすると、無駄遣いをしているつもりはなくてもとにかく貯蓄は増えていきません。

貯蓄に無理があるのかないのか

そもそも貯蓄ができる経済状態にあるのか、これも把握していない人が多いかもしれません。ご自身の貯蓄に対する意気込みがあったとしても経済状態がそうなっていなければ、頑張っても貯蓄は増えていきません。

経済状態というのは単に稼ぎが多いか少ないかではありません。ご自身の生活を支えているお金の出入りであり、それが今後どのようになっていくかというお金の健康状態そのものでもあります。

貯蓄をすることが良いことなのか悪いことなのか、必要なことなのか必要でないことなのか、そこに悩む人がいるわけですが、そもそも貯蓄をできる状態にあるのか否か、これを把握すること自体はやっておくべきことでしょう。

人生の中である時期は貯蓄ができず、ある時期は貯蓄がしづらいことに気づくはずです。

貯蓄と投資を区別すべきか

お金は貯まっているのだけれど、投資はやったことがないという人もいますよね。確かに一歩踏み込まないと投資には行きつかないことが分かります。

この一歩は本当に重いのか。逆に言えば、順序が存在するということであり、お金を貯められる人が投資をすべきである、という話です。つまり、「貯める」が腑に落ちていない、あるいは貯蓄に無理がある状態であれば投資に進めば失敗しやすいとも言えます。順序を間違っているからです。

貯蓄ができることが分かったら、例えばそのうちの3割を投資に回すことを想定してみましょう。そうすると今度は投資が少しずつ増えていきますね。毎回この移し替えが面倒だというのであれば、自動振替にしてあげればまずは形が出来上がります。

お財布から出ていったものは気にならない、という人はシステム化することをお勧めします。余裕があるのであれば、この移し替えの割合を増やせばいいですし、余裕がなくなれば割合を減らすことをします。投資は余剰資金から、大原則です。

問題は、何に投資をしたらいいか分からないので重い腰が上がらなくて、というわけですが、この最後のステップが分からないことと、ここに至るまでの準備ができないことは別です。投資の金額が大きくなるにつれて重要度が増すわけですから、それに合わせて点検していくことが必要になります。

投資のことを忘れられるかどうか

投資をしようとする人の多くは投資のことを考えて時間を取られていることに気が付くはずです。もちろん、投資をしようと決断したのだから勿体無い時間だなんて言ってはいけないのだと自分に言い聞かせているのかもしれませんね。

でも、投資のことを考えるのをやめた途端に投資をやっていない状態になるのだとしたら、それは本質的には投資ではなく、投機である可能性が高いと言えます。

桃栗三年柿八年、と言いますが、投資も同じで、まだかまだかと眺めていても、然るべきタイミングにならなければ目に見えた成果はやってこないのです。投資に慣れていないうちはやり方に戸惑うかもしれませんが、一旦始められたのであれば、いかに省力化して、普段は投資のことを忘れていられるかどうか、それができて初めて習慣と言えるでしょう。

使い途をイメージする

最初の方の話に戻りますが、貯蓄もまたいずれ使うタイミングが来ますし、貯蓄が良いことだと分かっていても、何のために貯蓄しているのか、そもそもそれで足りているのか分からなければ、途中でやめてしまうことにも繋がります。家族の中で一人が一生懸命お金の管理をしていても実は家族はよく分かっていないことだってあります。天国に資産は持っていけないと言う人だっているわけです。

でも、今生活に困っていなくても将来は困ることが分かっているならば、あるいは困らなくて済むためにどういったことができるのかが分かっているならば多くの人は真剣に考えます。

貯蓄は将来のためですから、使い道がイメージできれば続けられますし、逆にいえば、今安心して使っていいお金はどれくらいなのかも知った上で使うことができるなら意味のあることではないでしょうか。

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