本稿では、投資における必勝法について私なりに考えてみた。必勝法はない!が結論では面白くないので、何がしかヒントになるものを散りばめてみようかと思う。
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投資のリスクテイクを自分に納得させるのは難しい
投資にはリスクがある。大きいリスクも小さいリスクもある。一方で、日常生活にもまたリスクがある。横断歩道を渡るとき、ご飯を食べるとき、海で遊んでいるとき。車の運転が苦手なので運転をしない、という人でも、タクシーには乗るという人もいるだろう。
リスクとはコントロールしながら過ごすものである。
投資におけるリスクをどのようにコントロールすべきか、これを身につけることが投資における必勝法である、と私は思う。
つまるところ、投資を続ける上での勘所のようなものである。車を運転できるからといって絶対に事故を起こさないわけではない。けれども事故が起こりやすい場面を学び、事故を起こさない術を身につけることで、車に乗るという利便性を適度に得ることが大事だ、ということだ。
もしこのブログを読んでいるのが投資の初心者であれば、まずはそのリスクのコントロールについて教えてくれる人を探すところからはじめてみると良い。そして隣についてもらった状態で、実際に運転をしてみる。できれば鬼教官の方がいいかもしれない(笑)。
教習が終わったからといっていきなりプロ並みに運転ができる、という人はまずいない。時間をかけて慣れていけば、いつかは自分で運転できるようになるだろうし、自分で運転するより他人に任せた方が快適だという結論に至る人もいるのではないか。
しかし、「あの人が運転する車には乗りたくない」ということもあるだろう。投資の世界も大体似たようなものだ。
投資をブラックボックス化させることに答えを見出す人は多い
不思議なもので、投資した資産の価値をリアルタイムで確認できてしまうことにストレスを感じる人はいる。
本当は見れる方が透明性があるという意味ではいいにも関わらずである。ニュースを見て自分の資産はどうなったかをチェックし、そして取引をする意図もないのに口座の中を覗きこんでしまう。
増えていることに喜び、減っていることに悲しむために。
もちろんひとときそういうことを経験することはプラスかもしれない。投資という発想を日常に溶け込ませることでも様々なことが分かってくる。
ただ、それが過剰になればただの時間の浪費でしかないし、神経を擦り減らすだけの行動かもしれない。ここは自分自身をコントロールするしかない。SNSなどとその辺はよく似ているかもしれない。
実際、投資を継続する上で、「ブラックボックス化」させることに答えを見出す人は多い。つまり、資産の価値がどうなったか、を一切気にしなくていい環境を作るわけだ。単に投資をしたら放ったらかし、というのも答えではあるが、誰か信頼できるアドバイザーに運用をお願いするのも考えてみて欲しい。
投資元金を増やしてリスクを低減できるか
投資をする目的はお金を増やすことではあるが、人間誰しも目標とする投資のゴールがなんとなく心の奥底にはある。意識すればするほど、できるだけ早くそのゴールに辿り着きたいという気になってしまう。しかし、資産を築くだけなら投資をしなくてもよいことを人は知っている。そう、働いて稼ぐことで資産は築ける。
むしろ働いて稼ぐことの方がよっぽど確実かもしれない。勉強によって知識をつけ、転職をして年収を上げる。単に楽して稼ぎたいという思いが投資のリスクを高めるであろうことは想像に難くない。投資をするにしても元金は多い方が人を冷静にさせることはある。
予算ギリギリでも、(あるいはお金を借りてでも)良いと思った投資には人は飛び付きがちであるが、そもそももっとお金があれば選ばないだろう投資機会というのはある。また、リスクが高いと思うのであれば自然と予算を減らす心理が働く。
100万円なら全部溶かしてしまってもいいが、1,000万円だと少し慎重になりたい、そういう感覚は大事だ。もしそのように感じられたなら、とりあえず100万円で!ではなく、逆に1,000万円を投資するに見合うリスクは何かを解きほぐしてみるといいだろう。
投資で「割に合うと感じる」ためには、一定の投資元金が必要
どういうことかというと、100万円を増やすためにかける労力と1億円を増やすためにかける労力は実はそんなに変わらないのに対して、後者は少し時間をかけて投資に取り組んだことに対して「割に合った」感触は得られるが、前者ではまずその感覚は得られない。
100万円は1ヶ月経っても投資では101万円にしかならないかもしれない。だとしたら、時給1万円で1時間だけアルバイトでもして、あとは他のことをしている方が現実的ではないか。
投資のリターンを自分の時間を消費して得てしまうと、おそらくその投資は成功していない、ということである。勉強代だと言って投資の失敗を自分に納得させる人がいるのもそのためだ。
自分に合ったリスクをとる
投資とはそもそも労働ではないので、自力ではなく、他人の力を借りることで資産を増やす行為である。ただ、資産を誰かに任せる、ということと、他人からもちかけられた儲け話に乗っかかることを同じように考える必要はない。
リスクのコントロールとは自分と向き合うことであって、結果として自分に合ったリスクをとることができるようになれば、自ずと投資の成功の確率は上がる、と言えそうだ。